市民社会川柳(2006)  
                    「笑い」「風刺」は昔から市民の武器でした。
                 市民社会のあれこれを、市民が楽しく詠んでいきます。
                                                   12月のテーマ:警察・防犯
                                               今月のテーマに基づいた句 
                                                     2005年の市民社会川柳
350 歳の瀬もサービス残業小市民作 吉武三和子 市民モニター2006.12.29
       格差社会と言われる中で、「働けど働けどわが暮らし楽にならざる」人々が増えているようです。
      どんなに忙しくても、それに見合った対価が支払われていないのが、多くの庶民の実情でしょう。

349防犯という名で監視ネット裏作 松井真理子 代表2006.12.28
       先日インターネットの管理者から、そのサイトにアクセスしてきた人の行動が全てわかるしくみを
      見せられました。テロ対策という名で、世界中のメールがチェックされているという話もあります。
      「自主防犯」もいいですが、私たちは知らぬが仏の世界の中で、権力に監視されているようです。

348 ボーナスのように投薬歳の暮作 吉武三和子 市民モニター2006.12.27
       年の暮れとはいっても、あまり年末気分が起きませんが、年末年始の休暇は目前です。
      定期的に受信している病院に行くと、年末年始の休みのため、いつもの倍の薬をくれました。

347 発音はどうあれ第九歳の暮作 吉武三和子 市民モニター2006.12.26
       12月になると、あちこちで「第九」の演奏が行われ、最近は市民参加の合唱が増えています。
      慣れないドイツ語ですが、歌っても聴いても、力強い「歓喜の歌」は感動を呼び起こします。

346 威勢いい議会も県はちと遠し作 斜視人 SSK会員+松井真理子 代表2006.12.25
       二元代表制をアピールした、全国初の都道府県レベルの三重県議会基本条例が成立しました。
      しかし市民には県は遠くて、関心も低いのが実情です。市民に身近な市町村議会、もっと頑張れ!

345靴底の土しゃべり出す鑑識課作 吉武三和子 市民モニター2006.12.24
       足跡や靴底の土から犯人を割り出すなど、警察の捜査というのは見事なものだと思います。

344強盗にもいらっしゃいませ自動ドア作 吉武三和子 市民モニター2006.12.23
       マンションの覗き窓付きドアとは裏腹に、店舗では最近はどこでも自動ドア。銀行やコンビニなど、
      最近特にぶっそうなところも、バリアフリーでいらっしゃいませと誰でも迎え入れてくれます。

343容疑者へ情けの上着顔へ着せ作 吉武三和子 市民モニター2006.12.22
       逮捕された段階から、犯人扱いのマスコミのフラッシュが光ります。うつむく容疑者に、上着をかぶせ
      る警察のせめてもの情け。でも最近は、堂々と顔を出している容疑者が多いような気がします。

342 繁栄を担った命邪魔にされ作 斜視人 SSK会員+吉武三和子 市民モニター2006.12.21
       今年の漢字は「命」に決まりました。戦後日本の高度成長を支えた人々が高齢化してきた今、最近
      の「高齢者いじめ」政策を見ていると、その人たちの命が粗末にされかねない危惧を感じます。

341自販機がはびこる国の安全さ作 松井真理子 代表2006.12.20
       自販機は電気の無駄遣いをするため、環境に悪いと言われます。しかし、多くの国では現金が入っ
      ている装置を屋外に置くことは防犯上無理であり、日本の安全性のバロメーターともなっています。

340護身術急所知ってるハイヒール作 吉武三和子 市民モニター2006.12.19
       うら若き女性が肝心の箇所をちゃんと承知していることは、今どき可笑しくも何ともないのかも。

339自主防犯カメラで自分が監視され作 松井真理子 代表2006.12.18
       自主防犯ブームで、どこに行っても監視カメラが設置されています。私のマンションでも住民の意志
      で3台もカメラが据えられましたが、監視されているのはここに暮らす住民自身のような気がします。

338 殺しても罪にはならぬ弱者斬り作 斜視人 SSK会員2006.12.17
       山本五十六の「殺しても罪にはならぬ腹の虫」という句を本歌取りしてみました。障害者自立支援
      法、、生活保護のカット等、福祉切り捨て・弱者斬りが、国の力で平然と進められています。

337出世魚警察予備から防衛省作 松井真理子 代表2006.12.16
       自衛隊は、1950年に「警察予備隊」からスタートしました。1952年には「保安隊」、1954年には「自
      衛隊(防衛庁)」と急成長を遂げ、このほど海外活動もできる「防衛省」へとさらに大出世しました。

336 増減税企業栄えて民沈む作 斜視人 SSK会員2006.12.15
       経団連案によると、消費税を2%引き上げて企業減税するそうです。大企業は儲けているというのに
      さらに優遇する一方で、庶民は医療等の個人負担増大やら消費税増税やらで沈没寸前です。

335 分権に黄色の灯る知事の罪作 斜視人 SSK会員2006.12.14
       談合問題で次々に知事の犯罪が明らかにされています。こんな事件を見ると、地方分権しても大丈
      夫なのかと心配になりますが、かといって福祉切捨てを強行する中央政府に任せる気にもなれず、
      国民は権力を誰にどのように使わせることが自分たちの仕合せになるのか迷ってしまいます。

334のぞき穴パスしたらしく開けてくれ作 吉武三和子 市民モニター2006.12.13
       アパートなどの玄関ドアの小さなのぞき穴。防犯対策とはわかっていますが、訪問者にしてみると、
      ここから密かに覗かれ、招かざる客かどうか選別されていると思うと、あまりいい気持ちはしません。

333 ワークプア何が違ってこの格差作 斜視人 SSK会員2006.12.12
       テレビで能力もあって真面目に働く人たちが、人並みの生活もできない現状が紹介されていました。
       この人たちは、高額所得者たちと何が違うのでしょう。何故こんなことが日本であり得るのでしょう。
 
332行き倒れけんか何でも警察へ作 松井真理子 代表2006.12.11
       皆さん、警察の悪口をよく言われますが、警察の仕事は大変だなと思います。道に人が倒れてい
       たり、不穏な喧嘩など、とにかく非常事態のときはすぐ警察を呼べば、後は野となれ山となれと、
      市民は安心していられます。そういうのを引き受けたら、後の始末はさぞ大変だと思うのですが。

331押し売りへにらみをきかす登山靴作 吉武三和子 市民モニター2006.12.10
       高齢者や女性の一人暮らしが増えているといいますが、押し売りが来たりすると不安です。
      防犯対策として、玄関に大きな登山靴を置いたり、表札の名前を増やしたりするのも有効です。

330 戦争の非情美化する美し国作 斜視人 SSK会員2006.12.9
      「特攻隊の遺書を読んだ政治家や若者が、戦争の非情さではなく、国に殉ずる美しさを説く時代に
      なった」と、わだつみ会の副理事長は感じているそうです。(朝日「声」の投稿から)

329県警の注文増える段ボール作 松井真理子 代表2006.12.8
       知事の官製談合事件が次々に明るみになり、○○県警と印刷された段ボール箱が、大量に県庁
      から運び出されています。全国の県警でたくさん段ボール箱を用意しておく必要がありそうです。

328 世界一富んでる国のワークプア作 斜視人 SSK会員2006.12.7
      ワークプア(ワーキングプア)とは、働く意欲があって仕事に就いているにも関わらず、生活保護を
     受ける水準に陥っている人々を指します。国連の調査によると、日本の一人当たりの富は世界一
     だそうですが、その一方で貧困層が増えています。世界では、人口の1%が富の40%を独占してい
     るそうですが、日本もこんな格差を実感できる国になりました。

327戸締まりの悪さ説いてる留置場作 吉武三和子 市民モニター2006.12.6
       泥棒自身に戸締まりの方法について語ってもらえば一番有効でしょう。

326 リハビリも金持ちだけのものになり作 斜視人 SSK会員2006.12.5
      医療保険によるリハビリが原則最大180日に制限されたことで、愛知県では少なくとも千人の脳血管
      疾患患者のリハビリが中止されたそうです。今後、「リハビリ難民」が増大すると予測され、保険でな
      くてもお金の払える金持ちだけのものになりそうです。

325派手なのに潜む白バイプロの技作 松井真理子 代表2006.12.4
       真っ白で大きなバイクにスカイブルーの制服。あんなに目立つ格好なのに、実に上手く隠れていて、
      スピード違反したり一旦停止を怠ったりすると、どこからか出てくるのは本当に不思議です。

324強盗を捕えてみれば警察官作 斜視人 SSK会員2006.12.3
       犯罪者を捕えるのが警察の仕事ですが、警察官自身が強盗、窃盗、取り調べ室でのスカート内の
      盗撮等で捕まる例が結構あります。また、万引き警官を逮捕せず依願退職にした例もあるようです。

323だみ声の君が代市民聞かせられ作 坂東行和 +吉武三和子2006.12.2
       最近四日市の中心街では、右翼の街宣車が大音量でわめきながら走るのによく遭遇します。
      あの迷惑きわまる騒音をなぜ警察は野放しにしているのか、怒りに燃えて作った句です。
      
322警官の転居手伝う組の人作 金 憲裕 事務局長 +松井真理子 代表2006.12.1
       最近はこんなことはないのでしょうか、昔は警察の幹部が異動で引っ越すときは、やくざの方々が
      お手伝いに来ていたそうです。社会の暗部に関わる仕事だけに、奥の深い関係のようです。

321惚れちゃった言葉美人の女性アナ作 坂東行和 副代表2006.11.30
       「ことば」をテーマにした今月の市民社会川柳の最後はこの句で締めくくります。女子アナのタレント
      化が目立ちますが、アナウンサーの魅力は、まず正確で美しい日本語を話せることだと思います。

320ノーモアの言葉も風化六十年作 吉武三和子 市民モニター2006.11.29
       日本は唯一の被爆体験国として、「ノーモア広島」「ノーモア長崎」は国民の当然の合言葉と考えて
       きました。戦後六十年、ふと気がつくと、核兵器を保有する議論は当然と政治家が言い出しました。

319 弱み持つ知事も人の子知らぬ顔作 斜視人 SSK会員2006.11.28
       岐阜県の裏金問題について、副知事の「知事のホテル代も裏金なんですよ」の一言で、知事は総
      点検を止めたそうです。知事も、弱みを知らされると知らぬ顔の半兵衛になってしまうようです。

318運命の合図ニイタカヤマノボレ作 吉武三和子 市民モニター2006.11.27
       暗号も言葉の一つ。周知のとおり、1941年12月2日に打電された真珠湾攻撃を指示する暗号です。
      ちなみにニイタカヤマとは当時日本領だった台湾の山の名で、当時の日本最高峰(3952m)でした。

317 愛情も格差くっきり「いい夫婦」作 斜視人 SSK会員2006.11.26
       11月22日は「いい夫婦の日」でした。ある調査によると、「定年退職で夫婦の時間が増えることが
      嬉しい」のは、夫48%、妻27%。「生まれ変わっても今の相手と結婚したい」のは、夫41%、妻26%でした。

316 引力も六十年の乳が垂れ作 吉武三和子 市民モニター2006.11.25
       男性にはわからないこの感慨。
      引力がかかるほどの形状になった年齢+60年で作者の年齢を推定ください。

315 天の声聞けば閻魔の声を聞く作 斜視人 SSK会員2006.11.24
       最近の自治体の官製談合事件では、「天の声」が登場し、知事の関与が明るみになっています。
      天の声でも悪事は悪事、今度は怖い検察に引っ張られ「閻魔の声」を聞かねばならなくなります。

314ハレンチやビミョーを英語と思う子ら作 坂東行和 副代表2006.11.23
       日本語もカタカナ語になってしまうと、もはや外来語と混同しかねません。

313 反対の選択肢なく民意問う作 斜視人 SSK会員2006.11.22
       東京都の教育モニターが都教委から与えられたアンケートには、「そうは思わない」という選択肢が
      なく、自由意見欄もなかったそうです。アンケートが往々にして民意操作の道具になるいい例です。

312答弁は木で鼻くくるかだらだらか作 坂東行和 副代表2006.11.21
       議会などでの行政側の答弁で、簡潔かつ的を得た内容あるものはほとんどありません。たいてい
      「検討させていただきます(=検討しない)」か、どうでもいい部分をダラダラしゃべるかどちらかです。

311 基本法サクラで可決の可能性作 斜視人 SSK会員2006.11.20
       教育基本法改正案は、野党欠席のまま自民、公明で可決しました。与党多数の要因でもあるチル
      ドレンの中には、自分の意見もないまま「サクラ」として賛成側に回っている可能性もあります。

310アメリカの属国の割に英語下手作 坂東行和 副代表2006.11.19
       日本の外交政策は(それに付随する内政も)、まるきりアメリカのいいなりだと感じることが多く、
      アメリカの51番目の州のようです。その割には日本人はなかなか英語が上手くなりません。

309 殺される昔特攻今いじめ作 斜視人 SSK会員2006.11.18
       いじめなどから、自ら命を絶つ子どもの事件が多発しています。かつて特攻隊員は、特攻隊員を
      「熱望する」「希望する」「希望しない」の三択を迫られ、家族や親戚に迷惑をかけまいとして、心な
      らずも「熱望」させられ、「自殺」させられました。「自殺」に追い込まれる昔と今の風潮は、よく考え
      ると「他殺」と言えなくもないような気がします。

308長祝辞甚だ簡単と締めくくる作 坂東行和 副代表+松井真理子 代表2006.11.17
       延々と話した挙句「甚だ簡単ではありますが」と締めくくったり、「『一言』御挨拶申し上げます。」と
      始めてなかなか終わらないなど、祝辞(挨拶)の定型句は形骸化も甚だしいといえましょう。

307 自動化が最後の灯台守を追い作 斜視人 SSK会員2006.11.16
       最後の灯台守による長崎県の女島灯台が自動化され、人出による灯台は皆無になるそうです。
      木下恵介監督の「喜びも悲しみも幾年月」からは隔世の感があります。
      今や、自販機やATMなど自動化時代、フリーダイヤルの案内も自動音声で、人との会話も希薄に
      なりました。子供たちの凶暴化や凶悪犯罪もこんなこととも関係があるのかも知れません。

306乾杯の手がくたびれる御挨拶作 坂東行和 副代表2006.11.15
       挨拶の言葉は短ければ短いほどいいと言われます。長々とした退屈な挨拶のあと、やっと乾杯の
      発声になったかと思ったら、コップを持たせたまま、また演説を始められるともううんざりです。

305 学校が裏の世界を教育し作 斜視人 SSK会員2006.11.14
       高校の必修科目の履修洩れでは、履修していない科目の成績評価もつけ、生徒には履修しない
      科目の教科書も買わせている例もありました。これでは、生徒が社会に出る前から「裏の世界」を
      教育していることになり、岐阜県庁の裏金問題のような事件にも鈍感になるのではないでしょうか。

304携帯の絵文字栄えて語彙貧し作 森 ゆき 専門研究員2006.11.13
       語彙力・表現力の乏しい若者が増えて、ビジネスでも支障をきたしていることを 今月8日、NHKの
     クローズアップ現代が取り上げていました。わかりやすい日本語が日本人にも必要な時代のようです。

303 ヤラせかた教える教育文科省作 斜視人 SSK会員2006.11.12
       昨日に続きタウン・ミーティングのヤラせについて。子どもの教育を司る文科省がやっていたことだ
      けに、「教育とは何か」という基本的な哲学に嘘っぽさが漂います。なにしろ元文部科学大臣(森)
      が「履修もれは大したことじゃない、レポートでも出しておけばいい。」と発言するような省ですから。

302 ミーティングサクラがつくる民意かな作 斜視人 SSK会員2006.11.11
       教育基本法改正に伴うタウン・ミーティングの質問は、事前に文部科学省が地方の教育関係者 
      たちにサクラを依頼し、質問内容も細かく指定していたそうです。このようなエセ「民意」で改正され
      ては、いい教育ができるわけはありません。

301躾という言葉で奪う子の命作 吉武三和子 市民モニター2006.11.10
       子どもの虐待事件がマスコミで報道されています。虐待する親が「躾のつもりだった」と言っている
      というのを聞くと、親のなすがままになるしかなくて死んでいった小さな子どもの心を思います。

300言葉の壁とれてなーんだそんなこと作 吉武三和子 市民モニター2006.11.9
       外国の話を外国語で聞くと、何やら自分の世界とはかけ離れた大層なことのように聞こえます。
      でも、外国語に抵抗がなくなると、それほどのことでもないことは結構多いものです。

299訛りからホシを割り出す逆探知作 吉武三和子 市民モニター2006.11.8
       昨日に続いて「訛り」ネタ。テレビドラマなどで、方言が犯罪捜査の鍵になる場面を見ます。「砂の
      器」のように、出雲弁=東北系のズーズー弁が、話の構成に大きな意味をもつものもあります。

298背伸びした会話にひょいと出る訛り作 吉武三和子 市民モニター2006.11.7
       社会に出てスーツも新しく、専門用語も交え、いっぱしのビジネスマンをきどって話している若者。
      大人びた会話の中につい出てくる訛りが、幼さと可愛らしさを感じさせます。

297お悔みの語尾うやむやに掌を合わせ作 吉武三和子 市民モニター2006.11.6
       「このたびはまことにご愁傷様で・・・」の後、明確に何か言っているのを聞いたことがありません。
      かといって何も言わないわけでもなく、口の中で何かモゴモゴつぶやく、不思議な挨拶です。

296嫌われるカタカナかつては公用文作 松井真理子 代表2006.11.5
       カタカナ語は特に高齢者にはアレルギーがあるようです。興味深いのは、戦前はカタカナは公用文
      書に使われており、教科書も、ススメ、ススメと全てカタカナで書かれていたことです。カタカナで育
      った世代がカタカナを毛嫌いし、ひらがなで育った世代がカタカナを氾濫させている現代です。
      
295かたかなと書かずカタカナと書く不思議作 松井真理子 代表2006.11.4
       かたかなには片仮名という漢字があります。またかたかなで表記するのは、外来語、外国の地名、
      擬音語などの場合ですが、かたかなはそれには該当しないのに、自然にカタカナと書いてしまいます。

294金儲け猫も杓子も様と呼ぶ作 坂東行和 副代表+吉武三和子2006.11.3
       全国の病院で患者様と言い出したのはいつからでしょうか。銀行も高利で取り立てるサラ金も、
      顧客の呼び名は○○様、お客様です(「さん」で十分なのに)。様の後ろの「営利」が気になります。

293クランケという赤ひげのなつかしさ作 坂東行和 副代表2006.11.2
       10月と11月の両方のテーマにまたがる句です。患者サマもかつてはクランケなどと言われていま
      したが、今や耳にしません。医師も「赤ひげ」で意味が通じる世代は少なくなったかもしれません。

292結局は医師を信じてする同意作 吉武三和子 市民モニター2006.11.1
       昨日に続いて患者の自己決定について。医療のように専門的な知識が要求される分野は、自己
      決定にも限界があります。結局は専門家とのいい信頼関係が鍵になりそうです。(10月のテーマ)

291判一つ自己責任となる手術作 吉武三和子 市民モニター2006.10.31
       手術を受ける前、万一の場合のことまで説明を受け、これで医師は説明責任を果たしたことになり
      ます。患者は同意書に判を押さないわけにもいかないので、結果責任は患者側に転嫁されます。

290弁護士の患者で病院気を遣い作 坂東行和 副代表2006.10.30
       最近は患者からの医療過誤の訴訟が増えて病院はピリピリ。まして患者が法律家だと、患者の
      人権に敏感で、ちょっとしたミスも訴訟に持ち込まれそうで、病院は気を遣うのではないでしょうか。

289食事抜く検査重なり不健康作 森 ゆき 専門研究員2006.10.29
       前夜から食事制限される検査をいくつも指定されると 生活習慣が乱されそうで、気分的にもすぐ
       れません。 検査のはしごで、逆に健康を損ねてしまいそうです。

288医療費が安けりゃサマでなくていい作 坂東行和 副代表2006.10.28
       医療費の自己負担はますます増え、リハビリも長期にはできなくなるようです。患者が求めている
      のはいいサービスと安い医療費負担であって、口先で「患者様」と呼ばれることではありません。

287剃毛へプライドよりも生きる欲作 吉武三和子 市民モニター2006.10.27
       病院では数々の信じられないほどの恥ずかしいことをされますが、これも生きるため、元気になる
      ためだと思う一心で、堪え忍ぶことができます。

286治療台歯科医へ返事は首でする作 松井真理子 代表2006.10.26
       歯医者さんで治療中、説明責任を果たすためか、今やっている治療の内容や治療方針など、いろ
      いろ話しかけてくる歯医者さんがいますが、口を開けていると返事のしようがなくて困ります。

285 仏滅をよって華燭の合理主義作 吉武三和子 市民モニター2006.10.25
       先日人権啓発学習会で見たビデオの中に、「仏滅に結婚式をするとは非常識」という人がいました。
      その後の話し合いでは、仏滅は式場がすいていていいと発言する人もいました。

284注射針目を閉じる人開く人作 吉武三和子 市民モニター2006.10.24
       病院でもおのずから個性は出るもの。血を見るのがダメな人もいます。

283献体へ予約ひとりの身の始末作 吉武三和子 市民モニター2006.10.23
       大学病院ですと、人生の最後にこういう社会貢献ができます。

282役所への書類にも書く「患者様」作 松井真理子 代表2006.10.22
       丁寧なつもりでも言われて嬉しくないのが「患者様」という呼び方。「患者」と書けば足りる役所へ
      の提出書類にまで「患者様」と書く病院もあるそうで、一種の思考停止状態に陥っているようです。

281紹介をされた主治医が若すぎる作 吉武三和子 市民モニター2006.10.21
       医師も研修医から出発し、だんだん経験を積んでいきます。主治医があまり若いと、大丈夫なのか
      と不安になりますが、それだけでは拒否できないのであきらめるしかありません。

280退院のOBが来る元の部屋作 吉武三和子 市民モニター2006.10.20
       なかなか治らない病気ですと、一度退院した部屋にまた戻ってくることもあります。

279特捜へ極秘入院善後策作 吉武三和子 市民モニター2006.10.19
       病院は純粋に病気を治すためだけではなく、駆け込み寺の役目を果たす場合もあります。

278にっこりと笑うナースに血を抜かれ作 吉武三和子 市民モニター2006.10.18
       白衣の天使などと言われるナース(最近は男性ナースも増えてきています)ですが、けっこう残酷              なことをされています。

277駅前の心療内科にみる社会作 松井真理子 代表2006.10.17
       最近は心療内科を掲げる病院が増えてきたように思います。特に駅前に多く、勤めの行き帰りの
      便を考えられているようです。心の病が増える社会がいい社会でないことは確かです。

276癌病棟上には上がある不幸作 吉武三和子 市民モニター2006.10.16
       病院というところはさまざまな人生のドラマがある場所でもあります。小さな子どもや若い人が癌
      にかかった話を聞くと、胸がふさがれる思いがします。

275旋盤のように歯科医の荒療治作 吉武三和子 市民モニター2006.10.15
       歯医者さんの治療は、最近はすぐ麻酔をしてくれるのであまり痛くはないのですが、削る音のもの
      すごさ。ほかにも力いっぱい抜いたり、力任せに埋め込んだり、荒っぽい作業が多いです。

274つめた指外科医に任す後始末作 吉武三和子 市民モニター2006.10.14
       やくざにはやくざの決着のつけ方があるのでしょうが、カッコつけて指をつめたがいいが、結局その
       後は病院に駆け込むというのが実態のようで、あまりカッコいいとはいえないようです。

273麻酔して知らぬが仏の手術台作 松井真理子 代表2006.10.13
       医師も人間、手術室では、むき出しの患者の腹の脂肪の量や体型などを、医師たちがあれこれ
      言っているらしいですし、内臓の汚物まで見られるので、意識がなければとてもやってられません。

272点滴を連れてトイレの立ち話作 吉武三和子 市民モニター2006.10.12
       人間というのは、どんな境遇にあっても何か可笑しみのある存在だと思わせる光景です。

271大部屋の夜更け布団にくるむ咳作 吉武三和子 市民モニター2006.10.11
       具合が悪いから入院しているにもかかわらず、大部屋では気を遣って咳もろくにできません。
      それでなくても退院を早めているのですから、非人道的な病室の改善が望まれます。

270急患に医者は風呂から指示を出し作 吉武三和子 市民モニター2006.10.10
       お医者さんが忙しすぎるという話はよく聞きます。作者が以前勤めていた病院では、手術が終わっ
      て医者が風呂に入っているとき急患が入ることがあって、その時の様子を描いたものです。

269誤診だと思うが一応飲む薬作 松井真理子 代表2006.10.9
       昨日に続き誤診ネタその2。どうも普通の風邪じゃないと思うのに、ただの風邪薬を処方されると、
      患者としては一応は飲むしかないものです。結局のところ、自分で病院を変えるしかありません。

268ここ痛い訴え聞かず誤診する作 福本 悦子 市民研究員2006.10.8
       先日救急車で運ばれた時、私が痛いと言っている患部(化膿していた)は診ずに、医者の勝手な
      見立てに基づく関係ない検査ばかりされ、結局誤診でした。医師はまず患者の声を聞いてください。

267110番きょうの私の患者名作 福本 悦子 市民研究員2006.10.7
       個人情報の保護のため、大きな病院では名前ではなく、番号で患者を呼びます。番号はその日で
      変わりますし、「○○番さん」と呼ばれてもピンとこない人が多く、結局名前で呼び出しています。

266消えそうな命へ退院3ヶ月作 吉武三和子 市民モニター2006.10.6
       最近はがんなどの本人告知が行われるようになりましたが、言わない場合もあります。どうみても
      先が短いと思われる患者に「3ヶ月の入院です」と言うのは、一種のブラックユーモアのようです。

265特室に来る花束の豪華版作 吉武三和子 市民モニター2006.10.5
       病院の中にも階層格差はあります。高額の特別室に入るような人には、高額の花束が届きます。
      もっとも、有名人でも避難場所として入院する場合は、特室でも花束は届かないかもしれません。

264見舞客すぐ治るよと無責任作 吉武三和子 市民モニター2006.10.4
       入院している人のお見舞いに行くと、話す言葉に気を遣います。元気づけるために「すぐ治るよ」
       などと言ったりしますが、医者でもなし、何の根拠もない無責任な言葉であることを思います。

263患者様の体重測る大声で作 松井真理子 代表2006.10.3
      病院は患者様などバカ丁寧な言い回しをする割には、患者のプライバシーへの配慮がありません。
      トップシークレットの体重を測って、外に筒抜けの大声で「○キロです」と言うのには閉口しました。

262新設の医院やたらに検査する作 松井真理子 代表2006.10.2
      風邪くらいなら、新しく開業した医院だと患者が少なくて早く診てもらえると思って行きました。確かに
      患者は少ないのですが、その分開業経費のもとをとろうとしてか、肺や肝機能検査までされました。

261リタイア後‘サンデー毎日’老い払う作 森 ゆき 専門研究員2006.10.1
      (きょうから10月ですが、9月のテーマの滑り込み投稿です。)
      かつて「毎日が日曜」と皮肉られた定年後の人生、最近では、 「サンデー毎日ゴールデンウィーク」
      と称して逆に余生を大いに楽し もうとする姿勢が歓迎されているようです。 「老い」を“追い払って”、
      すてきに歳を重ねていきたいものですね。

260病院は近いが風邪は診てくれず作 吉武三和子 市民モニター2006.9.30
       (9月の句ですが、10月のテーマに滑り込ませます。)
       最近は病院も一次医療とか三次医療とか、病気の重さによって役割分担がありますので、風邪
       くらいでは診てくれないところもあります。「風邪くらいで病院に来るな」と言われた人もいます。

259ヘアカラー紫黄色老い楽し作 吉武三和子+松井真理子2006.9.29
       髪も白くなると、いっそのこと薄い紫や黄色など、若いときの黒髪や茶髪とは違った、大胆な色が
       映えるように思います。「白髪染め」とは違ったチャレンジは、高齢になればこその楽しみです。

258年金へ生きてる証誕生日作 吉武三和子 市民モニター2006.9.28
       年金を受け始めると、毎年誕生日には、社会保険庁から送られた「はがき」を送る必要があります。
       高齢者にとって誕生日とは、「まだ生きている」証明ということでしょう。

257今さらと言いつつ食べる海藻類作 松井真理子 代表2006.9.27
       シニアは大なり小なり髪に問題を抱えています。白髪、薄い、無い・・・。昆布やワカメを食べる時、
      「この歳になって今さら食べてももう効果ないんだろうが・・」と言いつつ、一縷の望みを託します。

256その歳にしては若いと聴診器作 吉武三和子 市民モニター2006.9.26
       高齢者になると、「若い」の前に、「その歳にしては」とか「お」などが付け加わります。
       レントゲン写真を見て、医者から「骨が若いですね」と言われたこともあります。

255スナックで軽く定年送る会作 吉武三和子 市民モニター2006.9.25
       組織で働くことははかりしれぬ心労と体力の消耗の連続です。
       長年の勤労の重さに比べると、軽すぎる送別会というのもあるようです。

254人ならば八十の犬子を孕む作 吉武三和子 市民モニター2006.9.24
       人の1年は犬の7年といいます。11歳の犬は人ならば80歳くらいということですが、妊娠する例も
       あるようです。人間は50歳を超えると出生率のデータの対象から外されます。

253冷戦中時の氏神孫が来る作 吉武三和子 市民モニター2006.9.23
       シニアにとって小さな子ども、それも孫となれば、これほど可愛いものはありません。夫婦喧嘩で
       口もきかない状態のときも、孫がやってくればすべて氷解、べたべたの爺婆になります。

252耄碌をしたことにして義理を欠き作 吉武三和子 市民モニター2006.9.22
       遠くに住む友人からお誘いがあっても、シニアは「脚が弱ったから」といえば断る理由になります。
       押し売りが来ても「年寄りで何もわからないから」「今若い者がいないから」は、最良の撃退法です。

251昼寝したことは忘れて「眠れない」作 吉武三和子 市民モニター2006.9.21
       老人の訴えの中に「眠れない」というのがあります高齢者は時間にゆとりがあるので昼寝をしている
       のですが、そのことは忘れている様子。眠り薬と信じていれば、小麦粉を飲んでも効くそうです。

250 天災が折るハイテクの鼻柱作 吉武三和子 市民モニター2006.9.20
       地震や台風など災害への対応が人々の関心事です。しかし停電ひとつで、社会生活は完全に
       マヒする暮らしをしていることに気づきます。天災ほど自然の力を感じさせるものはありません。

249義歯眼鏡補聴器つけて好奇心作 吉武三和子 市民モニター2006.9.19
       旺盛な好奇心はシニアになっても衰えることはありません。いろいろな肉体の衰えをカバーする
       器具の助けがあれば、新しく知りたいこと、体験したいことを実現させてくれます。

248かくしゃくと米寿もチョコを待つ権利作 吉武三和子 市民モニター2006.9.18
       2月のほうがふさわしい句ですが、「老」のテーマで紹介します。いくつになっても男は男、女は女。
       年齢にふさわしい魅力をたたえた、肉体も精神もみずみずしい高齢者でありたいものです。

247 説明の言葉出てこず自爆する作 宇野 誠 市民モニター2006.9.17
       せっかくいい提案をしたり、啖呵を切っても、その後の言葉が続かずあせっている自分に気づくこと
       が多くなりました。もしかすると今月のテーマ「老い」と関係があるかもしれません。

246パソコンで老いの歯止めのキーを打つ作 吉武三和子 市民モニター2006.9.13
       高齢者の中にはパソコンの食わず嫌いがいます。私も高齢者ですが、パソコンほど便利なものは
       ありません。高齢者のサークル活動で、名簿や資料をパソコンで作って重宝がられています。

245叱ってる孫と私の十年後作 吉武三和子 市民モニター2006.9.12
       孫たちがまだ小さかった頃、いたずらするのを叱りながら、「あと10年もしたらこの子たちは大きく
      立派に成長しているだろうが、一方の自分は老いて立場は逆転するだろう」と思ったものでした。

244古希過ぎて祝いの歳の数増える作 松井真理子 代表2006.9.11
      高齢者の祝いは、古稀(70歳)を過ぎると増えます。喜寿(77歳)、傘寿(80歳)、米寿(88歳)、卆寿
      (90歳)、白寿(99歳)と続き、百寿(100歳)で終わり。それ以上は想定外ということでしょう。

243信号無視泣く子とシニアには勝てず作 松井真理子 代表2006.9.10
       赤信号になった横断歩道をゆっくり渡るシニア、横断歩道のない道を悠然と横切るシニア、人通り
      のあまり多くない道の真ん中に椅子を置いて座っているシニア。シニアは無敵です。

242草の根に生かせシニアの知恵と技作 森 ゆき 専門研究員2006.9.9
       団塊世代が一斉に定年退職を迎えるという「2007年問題」、 ピンチではなく、チャンスと捉えて、
       充実した活躍の場が増える よう、期待します。SSK21へのエール<声援>も込めて。

241アルバムに白髪の増えていく過程作 吉武三和子 市民モニター2006.9.8
       昔の写真の若さに自分でも驚くこの頃。髪が減る過程に年齢がうかがえる人もいます。

240 男だという意味重い子が生まれ作 松井真理子 代表2006.9.7
       紀子さんが噂どおり男子出産。男女共同参画の時代に、これほど男という性が期待された出産も
      ないでしょう。(天皇家は構造的に人権の無法地帯です。)男の子が産まれた意味は大きいです。

239元部長プライドあって嫌われる作 松井真理子 代表2006.9.6
       退職して一市民になっても、いつまでも現役時代の栄光(と自分で思っている)を態度に表す人が
      います。プライドが邪魔して地域活動やボランティア活動に参加できないシニアもいるようです。

238実母老い吾(わ)は母語知らずと孤児嘆く作 森 ゆき 専門研究員2006.9.5
       中国残留孤児の方がせっかく帰国しても、日本語の力が不十分 ゆえに、老親との細やかな会話が
       続かないことを嘆いていらっしゃ いました。終わらない戦後の悲劇です。

237混浴も老婆で風紀乱れない作 吉武三和子+松井真理子2006.9.4
       混浴と聞いて若い女性を思い浮かべて喜ぶのは男性。しかし実際にいるのはたいてい高齢の女性
       です。女性にしてみると、年とると女扱いされなくなるのはちょっと寂しい気もするものです。

236まだ生きていたかと握手クラス会作 吉武三和子 市民モニター2006.9.3
       クラス会も高齢になるとだんだん欠けてくるのが何ともいえないところです。
       交わすあいさつも、若い頃は考えられなかったものです。

235十年の旅券申請する米寿作 吉武三和子 市民モニター2006.9.2
       高齢になってパスポートの申請をするとき、5年用にするか10年用にするかちょっと考えます。
       80代になっても、10年用を申請する元気なシニアがたくさんいればいいと思います。

234老醜へ苦しい賛辞いぶし銀作 吉武三和子 市民モニター2006.9.1
       「シルバー」は高齢者の表現によく使います。これを一段渋くすると「いぶし銀」ですが、なぜか男性
       のイメージ。最近は退職シニアを企業や地域が活用しようと、「ニュー金の卵」と言われ始めました。

233 体力も頭も退化全自動作 吉武三和子 市民モニター2006.8.31
       便利になることはいいことですが、一方で工夫したり努力するエネルギーが失われていくという面
       もあります。何が幸せで何がいいことなのか、単純にはいえないように思います。

232 新築へ思い出の家具しょぼくれる作 吉武三和子 市民モニター2006.8.30
       大切にしてきた家具も、新築の家ではみすぼらしく見えます。やはりアンティークにはアンティーク
       の似合う家(西洋のように家自体がアンティークであること)が大切のようです。

231 マンションに神も仏も居場所なし作 吉武三和子 市民モニター2006.8.29
       マンションには最初から仏壇や神棚を置く場所がないのが普通です。これが日本人の生活なので
       しょうが、マンション用(?)の極小仏壇を、部屋の隅の小テーブルに置いている人も見ました。

230 ダイエット三日体重2キロ増え作 吉武三和子 市民モニター2006.8.28
       SSKの金事務局長は、糖尿病で現在体重を減らすよう医師から指示されているそうです。こんにゃ
      くや寒天を食べて努力したのに、3日目に計ったら2キロ増えていて空しい気持ちだそうです。

229さわぐ子を叱れば親が睨みつけ作 吉武三和子 市民モニター2006.8.27
       きのうもお話を聞く会に行って、前に座っている子が何度注意してもあまり騒がしいので、思わず
       後から頭を叩いてしまいました(しかし効果なし)。横にいる親は気がつかなかったようですが。

228ぐずる子に親も泣きたいバス電車作 吉武三和子 市民モニター2006.8.26
       小さい子がぐずぐず言い出すと、公共交通機関では身の細る思いです。保育園帰りにスーパーに
      行って、背中でイナバウアーのようにそっくり返って泣かれて、買い物をやめて戻ったこともあります。

227 知ってる絵だけに関心名画展作 松井真理子 代表2006.8.25
       名画展も絵の見方がわからないので、知っている絵があるかどうかが満足度の基準になりがち。
      ルーブル美術館に行って、モナリザとミロのビーナスを「発見」したら帰る人が結構いるそうです。

226気がねでも彼を育ててくれた人作 吉武三和子 市民モニター2006.8.24
       結婚は好きになった相手との関係だけではすみません。

225深傷負う兵士のうめき「お母さん」作 松井真理子 代表2006.8.23
       どんなに訓練を積もうと、どの国の兵士も一人の人間です。
      どの国の人にも大切な家族があり、どの国の人にも幸せに生きる権利があります。
      
224 布団干し健康的なホームレス作 吉武三和子 市民モニター2006.8.22
       ホームレスといっても、橋の下に小屋を建てているような人たちは、お天気の日には布団を干し、
      公衆トイレの水で洗濯した洗濯物をずらりと吊り下げ、なかなか健康的な生活のようです。

223両親も理事に連ねる小企業作 吉武三和子 市民モニター2006.8.21
       近代的な会社制度とは裏腹に、前近代的な家内工業の色彩の強い零細企業。

222父として経済面だけ頼られる作 吉武三和子 市民モニター2006.8.20
       お父さんの家庭内の地位は、給料運搬人というだけで、家族の指導力や存在感は限りなくゼロに
      近いことが多いようです。「亭主丈夫で留守がいい」などという言われ方もあるほどですから。

221 真っ先に来て末席を確保する作 吉武三和子 市民モニター2006.8.19
       会場は後から埋まり、後から来るほど一番前に座らなければならないのはよくあること。地域の
       会合では、特に年配の女性は、先を争って下座を確保しようとする傾向がみられます。

220絵日記のいつもどこかにママがいる作 吉武三和子 市民モニター2006.8.18
       低学年の夏休みの宿題に書かされる絵日記。私(代表)の絵日記を見返すと、いつも絵のどこか
       に母親がいます。小さな子どもにとって、母親の存在が大きいことを感じます。

219恩讐を越えて姑のおむつ換え作 吉武三和子 市民モニター2006.8.17
       親は親でも義母と同居の嫁の関係は難しい。この句とは違い、これまでいじめられてきた義母が
      寝たきりになったとき、さまざまないじめをし返して復讐する嫁がいるという話も聞きます。

218夜勤してママは電話で子をあやし作 吉武三和子+松井真理子2006.8.16
       男女雇用機会均等法ができ、権利を主張するなら義務も果たせという風潮が強くなっています。
      男並みに働く女性にとって、家事・育児との両立はどんなに大変か!!!(体験者の思いです。)

217 国を超え市民がつなぐ平和の輪作 松井真理子 代表2006.8.15
       きょうは終戦記念日。今なお世界中に戦火の消えることがなく、果てしない憎しみの連鎖が続いて
      います。「国益」優先の国を超え、平和を望む市民の、国際的な連帯しか希望の道はありません。

216ママが来て耐えた涙の堰が切れ作 吉武三和子 市民モニター2006.8.14
       保育園や子ども同士の遊びの中、けんかやけがにぐっと泣かずに耐える子どものいじらしさ。
       親の顔を見たとたんに、一挙に甘ちゃんになる愛らしさ。

215還暦の鏡の中に母を見る作 吉武三和子 市民モニター2006.8.13
       昨日に続き親子の顔について。似ていないとう思う親子でも、何かの折に似たところを発見する
       ことがあります。年齢を重ねるほどに次第に似てくることに、自分でも驚かされることもあります。

214友訪ね出てくる親の同じ顔作 松井真理子 代表2006.8.12
       親子の中には、生き写しというほどソックリな親子がいて、別に不思議なことではないのになぜか
      可笑しい。また友の家に行くと、ソックリな親子の顔に、自分の知らない友のルーツを感じます。

213子がくれた金は子の名で預けられ作 吉武三和子 市民モニター2006.8.11
       親というものは、いつも子のことを思っているものです。(そうでない親もいますが)

212ぬかりなく盆栽をほめ将を射る作 吉武三和子 市民モニター2006.8.10
       「将を射んとせばまず馬を射よ」といいます。結婚にこぎつけるには、やはり相手の親に気に入られ
      ることが大切。「盆栽」は今の親の世代(50代)には少し古いのですが、代わる表現が難しいです。

211両性の合意見守る親心作 吉武三和子 市民モニター2006.8.9
       かつては「戸主」に権限があった子どもの結婚も、今は「両性の合意のみ」で行うと憲法に書かれ
      ています。晩婚化が進んでいるそうですが、いくらやきもきしても、親はただ見守るしかありません。

210豪邸に住んで会話のない親子作 吉武三和子 市民モニター2006.8.8
       子どもにとって必要なのは大きな家ではなく、仲のよい楽しい家族。食卓を囲んで会話がはずむ
       一部屋さえあれば、あとは何も要らないといっても過言ではないような気がします。

209親密度低い父親式で泣く作 松井真理子 代表2006.8.7
       一部の例外を除き、一般には子どもは母親との密着度は高いが、父親とは疎遠なことが多いよう
      です。ところが結婚式になると泣くのはたいてい父親。父親は現実から遠い分、ロマンチストか?

208ポイ捨てる子にポイ捨てる親がおり作 吉武三和子+松井真理子2006.8.6
       「この親にしてこの子あり」「子は親の背中を見て育つ」「瓜のつるになすびはならぬ」・・・

207補導歴ある父親のものわかり作 吉武三和子 市民モニター2006.8.5
       医師の父親から過酷な勉強をさせられていた高校生の殺人事件がありました。
       社会や人生を多面的に見ることができる親の存在は、子どもには重要だと思います。

206学童に声かけ親に怪しまれ作 吉武三和子 市民モニター2006.8.4
      「地域で子どもを育てよう」という理念と、殺伐とした現実社会との乖離がここにあります。

205誕生日親の歳(よわい)をきょう超える作 吉武三和子 市民モニター2006.8.3
      親の歳を超えることは、感慨深いものがあります。それにしても、今の高齢世代は長寿化し、親の
      歳を超えることは簡単ですが、その次の世代が親を超えるのは偶然でしかないように思います。

204不束と言う日のために三十年作 吉武三和子 市民モニター2006.8.2
      晩婚化が進み、30歳すぎてやっと結婚という例は少なくありません。生後30年間も子どもにお金と
     手間をかけた挙句、結婚相手に渡す時には「不束な娘(息子)ですが」と言うのが親の立場とは・・・。
     
203親の顔が見たい若者既にパパ作 松井真理子 代表2006.8.1
      成人式の日、壇上で暴れ回る若者を見て「親の顔が見たい」と言ったら、逮捕されたその若者自身
      が既に親だったという話がありました。自分がまだ子どものまま親になる例が増えているようです。

202粉をふいた赤子なつかし風呂上がり作 松井真理子 代表2006.7.31
      常連の吉武モニターが避暑に出かけているため、松井が苦労して作句しています。夏の赤ちゃん
      といえば、あせもと天花粉。お風呂上がりに白く粉をふいた赤ちゃんがなつかしいです。

201 くそまじめなどとまじめを馬鹿にする作 吉武三和子 市民モニター2006.7.30
      そういえば、昨日の会議では「バカ正直」という言葉が出ていました・・・。社会の裏を知り尽くし、
      お金を踏み倒して生きていく人もいるようで、正直者=世間知らずということのようです。

200皇族が汗拭く写真ただ一枚作 松井真理子 代表2006.7.29
      皇族の写真は、いつも上品にすましたものばかり。唯一思い出すのは、新郎の秋篠宮さんの額の
      汗を拭く、新婦紀子さんの写真。これすら、表に出ることに宮内庁は相当抵抗したそうですが。

199若者の汗が小道具コマーシャル作 松井真理子 代表2006.7.28
      ポカリスエットやらリポビタンDやら、若者が大汗をかいた後飲み干して見せて、「ああ、うまそうだ」
     と思わせるコマーシャル。同じ汗をかいても、中年と違って、若者は何かさわやかな印象です。

198脂汗痛み吐き気に輪をかける作 松井真理子 代表2006.7.27
      今朝はメニエルのような症状で、ちょっと苦労しました。しんどい時、出なくてもいいのに出てくる汗
      がますます不快です。しんどい中でも「汗」が今月のお題の市民社会川柳のことを考えていました。

197 鯛マグロ茶付けにもあるステータス作 吉武三和子 市民モニター2006.7.26
      格差社会といいますが、お茶漬けも鯛茶漬けから海苔茶漬け、湯漬けまで、相当格差があります。

196汗かかず恥をかいてる議員あり作 松井真理子 代表2006.7.25
      「汗かき恥かき○○かき」という言いまわしがあり、苦労しながら果敢にチャレンジすることをいうよう
      です。一方、市民のためにを汗をかくどころか、市民を泣かして逮捕された議員がいるようです。

195 方角も日柄もよくて事故に遭い作 吉武三和子 市民モニター2006.7.24
      方角やら日柄やら、気にしていてもこんなもの。

194労働と無縁の汗をかくサウナ作 松井真理子 代表2006.7.23
      「額に汗して働く」といいますが、現代社会の労働は汗をかきません。労働と汗とは切り離され、サウ
     ナやスポーツで別途かくものになっています。特にサウナは、ただ汗をかくためにお金を払う所です。

193 救助され捨てた荷物が惜しくなり作 吉武三和子 市民モニター2006.7.22
      災害など、危機が迫ったときは、とにもかくにも身一つでも救助するのが第一です。その時は命さえ
      あればとは思っているものの、のど元過ぎれば欲が出るのが人間の浅ましいところです。

192 土産屋の奥でガイドは茶をよばれ作 吉武三和子 市民モニター2006.7.21
      旅行会社主催のツアーは、土産物屋と結託していることがほとんどです。連れて行かれたお客も、
      ついそこでいっぱい買ってしまうもの。客が品物を漁っている間、ガイドさんは束の間の休息です。

191汗ほてりパワーにも似た更年期作 松井真理子 代表2006.7.18
      世間一般では更年期といわれる年代です。もともと底抜けに体力があるタイプだからか、汗が出る
      とかほてるとかいう「症状」は、身体の奥から溢れ出てくる新たなパワーのように感じられます。

190生きていく汗も涙も塩からく作 吉武三和子 市民モニター2006.7.17
      生きていくには苦しいことやどうしようもないこともありますが、でも楽しく生きる方法はあります。

189 幸せなドラマいつでも飯を食べ作 吉武三和子 市民モニター2006.7.16
      子どもの育ちに家族の団らんの大切さを思います。また食べることの大切さも思います。

188 金ピカで寝たまま行ける霊柩車作 吉武三和子 市民モニター2006.7.15
      庶民には人生が終わってからやっと味わえる贅沢な世界です。

187助手席がブレーキ踏んだ脂汗作 吉武三和子 市民モニター2006.7.14
      「仮免許」の札を付けた車のノロノロ運転。自動車学校の教官も楽じゃないと想像します。

186汗の量仕事の地位と反比例作 松井真理子 代表2006.7.13
      @現場で苦労する仕事は、人事、企画、財務より地位が低い。A忙しく走り回るのは下っ端。
      B工事現場や交通整理など、炎天下で汗みどろで働く人の地位も決して高いとはいえない。

185 自他共に惜しくはないと思う年作 吉武三和子 市民モニター2006.7.12
      亡くなっても、「まだお若いのに残念です」ではなく、「寿命だからしかたがないですね」と言われる
      年齢があります。欲をいえばきりがないものの、自分でも人生に一応満足できる年もあります。
     
184おしぼりで顔首腋まで拭く男作 松井真理子 代表2006.7.11
      汗ばんだときの熱いおしぼりは気持ちがいいもの。本来手を拭くためのおしぼりで、顔や首を拭いて
      いるのは男性だけ。時には腋の下から胸まで拭き、さらに足や腹を拭くのを見たことがあります。

183 新品というジーパンの破れよう作 吉武三和子 市民モニター2006.7.10
      若い人が着るものは、年寄りの理解を超えているものがあります。孫がかぎ裂きの穴あきジーパン
      を買ってきたので、密かに、翌朝までに全部穴を縫い閉じてしまったおばあさんの話を聞きました。

182自転車を降りてたちまち汗の滝作 吉武三和子 市民モニター2006.7.9
      自転車愛用者にはしんどい夏。自転車に乗っている時は平気なのに、降りたとたん、全身から吹き
      出る汗には往生します。冷房の効いた車に乗っている人も、昔は経験したはずです。

181汗拭くもあうんの呼吸手術中作 吉武三和子 市民モニター2006.7.8
      仕事はチームワークが大切。手術室のナースは、目配せだけで執刀医の指示を理解するようです。

180冷汗の答案白紙夢の中作 吉武三和子 市民モニター2006.7.7
      恐らく死ぬまで見続けるであろうテストの夢。なぜか夢の中のテストはできていたためしがなく、
      時間は迫っているのに何も書いていないという、あせりと恐怖に苦しめられるのです。

179手に汗を握らせておきコマーシャル作 吉武三和子 市民モニター2006.7.6
      テレビのコマーシャルは、ドラマなど番組が盛り上がったところで挿入されるのが常套手段です。
      視聴者は腹を立てたり、トイレに立ったりしますが、それでもこれが一番有効なのでしょう。

178 デスクワーク少ない人には大机作 松井真理子 代表2006.7.5
      組織にとっては机は実用ではなく権威の象徴です。パソコンや書類と格闘する下っ端には、書類が
      落ちそうな小さい机。幹部には、そこで作業することもないのに高級大机が与えられます。

177 鍋料理座席の位置の運不運作 吉武三和子 市民モニター2006.7.4
      今月のお題は汗。今の季節なら汗が吹き出る鍋料理についてです。つつしみ深い人間には、自分の
     位置を超えて鍋をあさることがはばかられ、メインの動物性蛋白質にありつけない場合があります。

176 本物の漁師はいない地引網作 吉武三和子 市民モニター2006.6.29
      海の楽しいイベント、地引網。しかし、そこにはそれを生業とする漁師さんはいません。生計を立てて
      いく仕事というのは、素人の表面的なお楽しみとはかけ離れた厳しいものであるはずです。

175 オレオレの詐欺に「息子はここにいる」作 森 ゆき 専門研究員2006.6.28
      オレオレ詐欺の手口が広く知られるようになってきたにもかかわらず、いざ電話口でたたみかけられ
      ると心理的に追い詰められるようです。「息子ならここにいますが」などと言ってみるのも一手では?

174汗っかき自分の水に悩まされ作 松井真理子 代表2006.6.26
      ちょっと動いたり暑かったりすると、滝のように汗が流れる汗っかきで、夏は地獄のシーズンです。
     人間の身体の2/3は水分といいますが、自分の水気を持て余しています。

173ひと言の相談ないとは水くさい作 森 ゆき 専門研究員2006.6.25
      162番の句と逆に、相談されなかった側の心情を6月のお題に寄せてみました。手柄を独り占めしよう
      と故意に相談なく事をすすめるとなると、‘水くさい’を通り越して、 人格が疑われかねません。

172 子どもにも皆試食させ買わず行く作 吉武三和子 市民モニター2006.6.24
      人目を気にする段階はまだ「ムスメサン」。このような段階に入った女性=「オバサン」は強い!

171 長生きの話に変わる趣味の会作 吉武三和子 市民モニター2006.6.23
      趣味の会に行くと、高齢者ばかりということが多いです。会話の中身も、足が痛い、腰が痛い、糖尿
      など、高齢者ならでは。でも趣味の会で外に出て行く、前向きな高齢者が多いのはいいことです。

170 真ん中で降ろしてくれと満員車作 吉武三和子 市民モニター2006.6.22
      満員のバスに乗ると、人をかきわけ降りるのも一苦労。出口にたどり着く前にバスが動き出し、叫ぶ
     お客は気の毒ながらもうっとうしい。気の弱い私は、あきらめて次の停車場まで乗ることもあります。

169 お上りとみたタクシーの回り道作 吉武三和子 市民モニター2006.6.21
      ロンドンのタクシーと違い、最短の距離では行ってくれない可能性もある日本の大都会のタクシー。
     もっとも運転手さん自身がお上りさんの場合もあり、結果として回り道をしていることもありますが。

168生きるため行くライオンの待つ水場作 吉武三和子 市民モニター2006.6.20
      水がなかれば生きていけませんから、たとえライオンがいようと、水場を求めて動物は移動します。
      生きていくことは、ただそれだけで厳しく、尊いものだと思います。

167清流に住めぬ魚もいる社会作 松井真理子 代表2006.6.19
      寛政の改革では「白河の清きに魚の住みかねて元 の濁りの田沼恋しき」と言われたとか。社会には
     必ず闇の部分があります。「悪」と切って捨てるだけでなく、闇の世界に生きる人の悲しさも思います。

166 掌を合すわが子選んでくれた嫁作 吉武三和子 市民モニター2006.6.16
      最近はいい相手がいれば結婚するという考えですので、感覚が合わずに結婚できない人が増えて
      いるといいます。そう思うと、数多の人間の中からわが子を選んでくれた人には、本当に感謝です。

165 入札の工事根も葉もある噂作 吉武三和子 市民モニター2006.6.15
      談合事件が後を絶ちません。役所に談合情報が寄せられても、よほどのことがない限り証拠不十分
      ということになるのですが、談合がなかったと信じている者はほとんどいないでしょう。

164 つい食べて一駅歩く血糖値作 吉武三和子 市民モニター2006.6.14
      医師からカロリーを控えるよう言われていても、ついつい食べて後悔するものです。

163さあご飯あら水と米炊飯器作 吉武三和子 市民モニター2006.6.13
      おなかをすかせた子どもたちが待っている夕食。大急ぎで作ったおかずもできて、さあご飯、と炊飯
     器をあけたら、スイッチの入れ忘れで中は米と水・・・という経験は、たいていの主婦にあるようです。

162 あとあとのために一応相談し作 吉武三和子 市民モニター2006.6.12
      一人でパッパとやれると思っていても、関係しそうなところには声をかけておいたほうが絶対得策。
      「そんな話は聞いてない」と言われることの重さを、あとで思い知ることになるからです。

161 会社では目立たぬ人のペンネーム作 吉武三和子 市民モニター2006.6.11
      職場ではパッとしない人と思っていたら、芸名あるギタリストだったり、ちょっとした作家だったり、職
      場とは「別の顔」に驚かされる時があります。女装してわいせつ行為をする「別の顔」では困りますが。
     
160ベテランは目と掌(て)で量る水加減作 松井真理子 代表2006.6.10
      ご飯を炊くとき、水の量を計量カップや炊飯器の目盛りで決めるのは初心者です。ベテランになると
      米と水に掌を差し込んで関節の線で量ったり、長年の勘による目分量で美味しく炊きます。

159水桶で運んだ過去もある蛇口作 吉武三和子 市民モニター2006.6.9
      昔の家事労働は大変でした。アフリカなどで、女性が長い道のりを水桶を運んでいる写真も見ました。
      職場の給湯器から、朝、2つのポットに湯を入れて両手で運ぶ重さに、昔の苦労を思います。

158 絶世の美女に美女とは言わぬ美女作 吉武三和子 市民モニター2006.6.8
      なまじ美人でなければ、素直にひとの美しさをほめたたえることができるのに・・・。素直な心で ひと
     をほめるには、それよりうんと優位にいるか、うんと下(又は部外者)にいることが必要でしょうか。

1575センチの水に溺れる酔っ払い作 松井真理子 代表2006.6.7
      最近は夜遊びをしないので、大トラを見かける機会がめっきり減りました。酔っ払いは困ったもので、
      5センチの水溜りでも顔を突っ込んで溺死する場合があります。(作者の身近にも例があります。)

156 MEIWAKUと自ら名乗ってくるメール作 吉武三和子 市民モニター2006.6.6
      最近の迷惑メールの多いこと。しかし、こんなメールをブロックする仕掛けがあるようで、MEIWAKU
     と最初から書いてあったり、自ら迷惑メールボックスに入っていたりするのはちょっと滑稽です。

155 救急車歩いて乗って睨まれる作 吉武三和子 市民モニター2006.6.5
      まちなかをしょっ中走っている救急車ですが、中には病院へのタクシー代わりに呼ぶ人もいるとか。
      自分でパジャマなど入院の支度を整えて救急車に乗り、お医者さんに叱られた知人がいました。

154 再会をしてあこがれの灯が消える作 吉武三和子 市民モニター2006.6.3
      昔すてきだと思っていた人と久しぶりの再会・・・。向こうから見た自分もまたそんなものでしょう。

153幸不幸水の代わりに飲むワイン作 吉武三和子 市民モニター2006.6.2
      日本の食堂では、まずコップに水が出てきますが、外国では水はお金を払って注文するのが常識
      です。ヨーロッパでは水より紅茶やワインの方が安いなどと聞くと、日本の水の豊かさを感じます。

152水清きふるさと愛す国愛す作 吉武三和子 市民モニター2006.6.1
      最近、愛国心の議論が盛んになっています。しかし、愛国心とは一体何でしょうか。美しい日本の
      自然をブルドーザーで壊し、農山村を疲弊させた人たちが、愛国心を叫んでいるように見えます。

151 スーパーの棚空にするみのもんた作 吉武三和子 市民モニター2006.5.31
      みのもんたがテレビで寒天がいい、ココアがいいと言えば、真偽は問わずその日のうちに商品が
     売り切れるという日本の現状。これも一種のプチ・ファシズムの現れでしょうか?

150人生を旅にたとえてしたり顔作 森 ゆき 専門研究員2006.5.30
      人生はよく旅になぞらえられますが、したり顔でのたとえは、 実相に必ずしも沿っていないのでは? 
      旅以上に辛い日常が 加速しないよう、市民社会の歪みにストップを!

149 ふくよかな線こそよけれルノワール作 吉武三和子 市民モニター2006.5.29
      やせたがる女性が多いですが、ルノワールの絵が人気があるように、女性の魅力はふくよかさだと
      思います。太目の女性が好きだという男性は多いようで、ルノワールもその一人だったのでしょう。

148 ふるさとに戸籍原本だけ残り作 吉武三和子 市民モニター2006.5.28
      家を引き払って都会に出てきて、ふるさとといっても戸籍だけが残る私のような人は増えているの
     ではないでしょうか。四日市に来て2年半になりますが、ここにすっかり馴染んできました。

147うっかりと本音洩らした車中談作 吉武三和子 市民モニター2006.5.27
      旅に出ると、まわりの人がみんな同じ思いの仲間のような気がして、つい普段思っていることを話し
      てしまうことがあります。戻ってからよく考えると、ちょっと危険だったかもしれません。

146 清掃も草刈もせずビオトープ作 吉武三和子 市民モニター2006.5.26
      怠けて手入れしてないのではなく、意図的に手を入れてないんだという言い訳ができるビオトープ。
      庭木を無計画に植え、放置しておいて、「イングリッシュガーデン」という言い方もあります。

145お刺身が出て味気ない山の宿作 吉武三和子 市民モニター2006.5.25
      山の中に来てまで、海の魚のお刺身を食べたいとは思わないのですが・・・。
      こんなニーズのミスマッチを改善する感性をもてば、観光業界ももっと活気づくと思われます。

144 鍵かけて聖者賢者もただの人作 吉武三和子 市民モニター2006.5.24
      外ではどんなに立派な人も、いったん自分の家に入れば、本能に忠実なただの人になるものです。
     イスラムの女性が、自分の家に入ったとたん「ああ、暑い!」とベールをかなぐり捨てるのを見ました。

143 背かれたような気もする子の自立作 吉武三和子 市民モニター2006.5.23
      ニートやフリーターは扶養控除の対象外にするという記事が出ていました。子が親元を巣立つことは
     めでたいはずなのに、何か矛盾した気持ちを引きずることが、子をダメにする親のエゴなのでしょう。

142 徒競走ビリとはいわず第8位作 吉武三和子 市民モニター2006.5.22
      ラジオを聞いていると、最近は運動会を5月にやる学校が多いとか。実力がそのまま出る徒競走は
     足の遅い子には苦痛ですが、人にはいろいろな違いがあることを受け入れる教育は必要でしょう。

141旅プラン野宿も入れてある若さ作 吉武三和子 市民モニター2006.5.21
      きょうはまさに五月晴れ。外に出かけていきたくなるようなお天気です。若者の旅は、安くあげる
      ためには野宿もありというのが通念ですが、最近の若者にはそんな元気があるのでしょうか。

140 テレビ見てしゃべってよく寝て「忙しい」作 吉武三和子+松井真理子2006.5.20
      働き盛りの忙しい人間から見ると、大学生、専業主婦、高齢者など、ゆとりが十分あるはずの人が、
      「忙しい」とか、何か頼むと「忙しくてできない」などと言われると、非常に違和感を感じます。
     
139ふるさとをとばして走るのぞみ号作 吉武三和子 市民モニター2006.5.19
      新幹線は高速ののぞみ号の充実に重点が置かれているようにみえます。私の故郷のまちには
      新幹線が止まらないので、のぞみ号はそんなものには目もくれず、突っ走っていきます。

138 子どもらの凝視の中でメロン切る作 吉武三和子 市民モニター2006.5.18
     高級メロンをいただいたりすると、包丁を入れるのも一つのイベントです。
     少しでも不公平がないか、全く同じ角度で切り分けるかどうか、見つめる子どもたちの目が鋭いです。

137 商品の棚キオスクの合理性作 吉武三和子 市民モニター2006.5.17
     駅にあるキオスクには、よく見ると雑誌、新聞、単行本、パン、お菓子、おつまみ、飲み物、薬、靴下、
     マスクなど、実に多くのものが並べてあります。あの狭い空間の合理的整理法は大したものです。

136 飽食の果てアワの飯キビの飯作 吉武三和子 市民モニター2006.5.16
     かつては貧困層の食べ物だったアワやキビが、今や雑穀ブームとかで人気があるそうです。
     時代も変われば変わるもの。社会の動きや人の心は、これから一体どこへ向かうのでしょう?

135バスツアー学者も舌を巻くガイド作 吉武三和子 市民モニター2006.5.15
     バスガイドさんの説明を聞いていますと、化石時代の生物の話やら戦国時代の武将の家族のこと、
     建物の建築様式など、驚くべき博識を披露してくれます。大したものだと感心します。

134バスガイド修学旅行の青い恋作 松井真理子 代表2006.5.14
     3泊4日とか4泊5日などの修学旅行では、バスで案内してくれる若い女性のガイドさんに、淡い恋心
     を抱く男子生徒もいます。束の間の旅行が終わって別れる時、泣いた男子がいたのを覚えています。

133脇息へ殿奥方になるツアー作 吉武三和子 市民モニター2006.5.13
     旅館に到着し、温泉に入って浴衣に着替えたところへ、部屋に夕食が運ばれてきます。
     殿様のように脇息にもたれ、給仕をされると、急に庶民の世界から抜け出したようです。

132 妻は捨て夫は拾うごみ置き場作 吉武三和子 市民モニター2006.5.12
     せっかくごみを減らしたのに、わざわざゴミ置き場から「まだ使える」「いいものがあった」などと拾って
     くるのは男性が多いようです。家の中の片付けの責任意識の差によるものでしょうか。

131連休は外して老の小旅行作 吉武三和子 市民モニター2006.5.11
     歳とっていいことの一つに、何の制約もなく自由に行動できることがあります。
     休日にしか休めない若い人たちを尻目に、混雑のない旅をいつでも気軽に楽しめることは幸せです。

130休み明け職場で癒す旅づかれ作 森 ゆき 専門研究員2006.5.10
     目一杯遊んだ人の中には、そんな方もありそうです。 が、現実は、そんな甘さの許されない厳しい
     職場環境が じわじわと押し寄せている昨今のようです。

129お土産に混じるホテルの櫛タオル作 吉武三和子 市民モニター2006.5.9
     旅館やホテルのパッケージされた洗面用具や小さな石鹸まで、これも払った金のうちと、そっくり
     持ち帰る人がいます。めったに泊まることのない高級ホテルの場合は、これ自体がお土産です。

128 100点をどの子ももらう初テスト作 吉武三和子 市民モニター2006.5.8
     思えば、小学校入学後のごく最初の頃のテストは、だれでも100点がもらえる内容でした。
     その後次第に満点などとれなくなるものとはまだ考えもしない、束の間の幸せな時期でした。

127高齢者ゆとりが目立つ旅プラン作 吉武三和子+松井真理子2006.5.7
     高齢者が主体の旅は、トイレ休憩を多めに確保するなど、ゆとりが多いことが特徴のようです。
     ある行事に参加する旅の案内に、「少し行っては休憩を入れますので御安心ください」とありました。

126海外へサンキューだけの語学力作 吉武三和子 市民モニター2006.5.6
     連休も終わりに近づき、海外旅行から戻ってくる人の波が押し寄せています。語学力は大したこと
     なくても、度胸と愛嬌でけっこう通じるのですから、人間同士に国境はないと思います。

125 上階の鯉のしっぽに覗かれる作 吉武三和子 市民モニター2006.5.5
     最近はマンション用の小さい鯉のぼりもあるようです。少し大きめの鯉のぼりだと、下の階に垂れる
     可能性もあり。やはり鯉のぼりは、緑に囲まれた田舎の家で勇壮に泳ぐのが似合っています。

124 青空へ塩のうまさを知るむすび作 吉武三和子 市民モニター2006.5.4
     日本に生まれてよかったと思う究極の食べ物は、抜けるような青空の下の塩むすびでしょう。
     それにしても日本の米の飯は、何と塩味に合うのでしょうか。

123 社のロッカー妻の知らない物を入れ作 吉武三和子 市民モニター2006.5.3
     男性が妻の知らない世界をもっておれば、その物の置き場所は、なかなか難しいと思われます。
     ところで、この句の「妻」を「夫」と変えても違和感のない時代になっていることに御注意ください。

122バスツアーいつもの人がまた遅れ作 吉武三和子 市民モニター2006.5.2
     団体旅行では、時間にルーズな人は周囲に多大な迷惑を与えます。それでも日本人はやさしいので
     発車を待ってくれますが、自己責任を重視するヨーロッパでは、置いていかれることもあるようです。

121 胎児からトマトまで聴くモーツアルト作 吉武三和子+松井真理子2006.5.1
     今年はモーツアルト生誕250年とかで、CD売り場にはど素人向けのモーツアルトのCDが売られて
     います。モーツアルトを聴くとトマトもよくなるそうで、この作曲家は本当に偉大だと思います。

120 メークしたまつ毛閉じてる授業中作 松井真理子 代表2006.4.30
     最近の女子大生の目の化粧はすごいです。目の周囲の黒い縁取りは上下とも5ミリ以上、まつ毛の
     長さ・太さも半端じゃない。せっかく作った目なのに、授業中は居眠りして閉じているのが残念です。

119 教養はかなぐり捨てて席をとり作 吉武三和子 市民モニター2006.4.29
     空いた座席を目指して突進したいのですが、いつも教養が邪魔してほかの人にとられてしまいます。
     実利を得るには、「あさましい」などという気持ちは捨てなければなりません。

118ホリエモン再スタートへ塀の外作 松井真理子 代表2006.4.28
     3億円の保釈金をパッと払って出てきたホリエモン。厳しい道は続くでしょうが、「若いし力もあるから
     また何かやってくれるのでは」という声もあり、久しぶりの塀の外で再スタートの道を探るのでしょう。

117 止り木でうちの社などとまだ三月作 吉武三和子 市民モニター2006.4.27
     新人が職場に同化するのは、予想以上に早いものです。入社したばかりで、もう飲み屋で「わが社」
     などといっぱしの口をきいています。公務員なら、じきに「市民(県民)の皆さま」と言い始めます。

116 帰り際あわてて拝む花の寺作 吉武三和子 市民モニター2006.4.26
     花と緑のきれいな季節を迎えました。神社仏閣は信仰ではなく観光と憩いの場所となっています。

115春が来た再スタートの民主党作 松井真理子 代表2006.4.25
     千葉7区の衆議院補欠選挙。偽メール問題で冬の時代だった民主党にもやっと春が来たようです。
     それにしても党首が変わっただけでこんなに政治の風が変わるものとは・・・。

114 母の日の企み末の子が洩らす作 吉武三和子 市民モニター2006.4.24
     商店に行くと、母の日の特別セールが始まっています。
     きょうだい合同の秘密のプレゼント計画は、たいてい一番小さい弟(妹)から洩れるようです。

113 カタカナも知るは楽しみ電子辞書作 吉武三和子 市民モニター2006.4.23
     カタカナ用語の氾濫が美しい日本語を乱すという意味では問題でしょうが、高齢者などが頭から拒否
     反応を示し、自分から学ぶ意欲を持たないのは残念です。新しいことを知ることは楽しいことですから。

112 切り抜かれ新聞今日の役を終え作 吉武三和子 市民モニター2006.4.22
     新聞もインターネットで読める時代になったとはいえ、切り抜きを貴重な情報源にする人は多いです。
     毎日たくさんの情報をのせて配達され、切り刻まれて終わるのが新聞の一日です。

111 真相も社会の闇も追わぬ記者作 松井真理子 代表2006.4.21
     最近のマスコミ関係者には疑問を感じることが多いです。ほとんど勉強をせず、深い問題意識もなく、
     目立つようなことだけ取材し、表面的な記事を書きます。「軽い」社会を体現しているように思います。

110 のろけなど言わず八人子をもうけ作 吉武三和子 市民モニター2006.4.20
     最近NHKでは、おのろけ短歌を紹介しています。夫婦間の甘い言葉や思いを盛り込んだ短歌は、
     なかなか面白いです。しかし、のろけの言葉などなくても、行動が物語っている場合もあります。

109 合併の大風呂敷に消える村作 吉武三和子 市民モニター2006.4.19
     三重県ではとうとう村がなくなったそうです。残った村は、気骨があるか、やせがまんか、それとも
     特別に財政的に豊かか、何らかの特殊事情があるところのようですが、何だか残念な気がします。

108 千円の時計もオメガも同時刻作 吉武三和子 市民モニター2006.4.18
     格差社会と言われ、貧困層の増加の一方、富裕層も増えており、デパートでは,大金もちのために
     高級時計の品揃えを増やしたそうです。でもホームセンターの時計もブランド品も同じ時間を指します。

107 殺すのも殺されるのも普通の子作 吉武三和子 市民モニター2006.4.17
     子どもが子どもを殺すという事件の後、たいてい「普通の子」と報道されています。手加減を知らない
     のか、そもそも死というものがわからないのか、そんな子が育つ社会がよくないことは確かです。

105付き人としてスタートの人気歌手作 吉武三和子 市民モニター2006.4.16
     華やかなスポットライトを浴びる人気歌手も、最初は売れっ子芸能人の付き人だったという話はよく
     聞かれます。下積み時代の苦労を、単なる苦労ではなくバネにできる人が成功するようです。

104 道一つ聞くにも人を選りごのみ作 吉武三和子 市民モニター2006.4.15
     話しかけやすい人とそうでない人がいます。人を寄せ付けないオーラを発している人もいます。
     また、一般に男性よりも女性の方が話しかけやすい(例外もありますが)。「受付嬢」もそのため?

103 裕福な議員が決める税の率作 吉武三和子 市民モニター2006.4.14
     議員は国民の代表というけれど、誰でも議員になれるわけではありません。生まれ育った生活環境
     が違えば、金銭感覚や社会を見る目も違うはず。弱い者の心が届く議員であってほしいです。

102 個展の絵義理で買うには高すぎる作 吉武三和子 市民モニター2006.4.13
     絵や工芸品などの個展に招待されると、「行くと本人がいるので何か買わなければならない」という
     プレッシャーがのしかかります。しかも、手が出る安いものは先に売れているのです。

101 若者が去って入歯の話する作 吉武三和子 市民モニター2006.4.12
     話をしたり活動をするのに、いろいろな世代の人がいることはとても楽しいし有益です。
     でも、同世代ならではの会話もあって、高齢者同士の会話は若者がいるときはちょっと遠慮します。

100 トイレ掃除くらいはできるボランティア作 吉武三和子 市民モニター2006.4.11
     SSKがなやプラザの指定管理を始めるというので、自分にもできることはないかと思い、トイレ掃除
     のボランティアを志願しました。毎週火曜日です。77歳でもできることはいろいろあります。

99 一人でも監視カメラへいい行儀作 吉武三和子 市民モニター+松井真理子 代表2006.4.10
     最近、防犯対策ということであちこちに監視カメラが設置されるようになりました。エレベーターの中も
     一人きりだと思って変な格好をうっかりしそうになりますが、カメラを意識して上品にしています。

98スタートは失恋同士で結ぶ縁(作 吉武三和子 市民モニター)2006.4.9
     最近は結婚できない若者が多いそうで、お見合いイベントも地域の大切な催しとなっています。
     出会いは大切なもの。失恋を経験した者同士がすてきなスタートを切ることもあるでしょう。

97スタートを押して終了するパソコン(作 松井真理子 代表)2006.4.8
     パソコンは初心者にはわからないことだらけです。「サーバー」「プロバイダー」などの単語もですが、
     画面を終えるのに「終了」ではなく「スタート」をまず押すのも、初心者がつまずくことのようです。

96スタートは猿と呼ばれた太閤記(作 吉武三和子 市民モニター)2006.4.6
     立身出世の見本のような太閤記。やがて天下をとる人も、最初は「猿」と呼ばれていました。
     そんな呼ばれ方をする欠点は、むしろ出世上長所になります。人生の見本がそこにはあります。

95 尻尾振る犬を見下ろす塀の猫(作 吉武三和子 市民モニター)2006.4.5
     最近の犬は、かつてのような野良犬は姿を消し、すべて人間に飼いならされています。食べ物に
     不自由しない半面、精神・行動の自由は失われました。人間の生き方も考えさせられます。

94一日のスタート揃って朝ごはん(作 吉武三和子 市民モニター)2006.4.4
     子どもの育ちの問題が言われますが、一番大切なのはやはり家庭だと思います。
     朝ごはんを一緒に食べて、家族が仲良く、楽しく暮らすことが、子どもには一番幸せなことでしょう。

93百人の子に百の夢ランドセル(作 吉武三和子 市民モニター)2006.4.3
     入学シーズンを迎えました。夢と希望を最も自由に描けるのは、小学1年生でしょう。
     「みんな違って、みんないい。」どの子も輝いて生きていける社会をつくるのは大人の責任です。

92新社員仕事はじめの花のござ(作 吉武三和子 市民モニター)2006.4.2
     そろそろ四日市の桜がほころび始めました。東京の方ではもう満開だそうですが、昔より早くなって
     いる気がします。4月のはじめなら、職場のお花見の場所取りは、新入社員の仕事にぴったりです。

91 物知りがいて張り合いのないクイズ(作 吉武三和子 市民モニター)2006.4.1
     世の中には、いろいろなことを良く知っている人がいます。そんな人が1人いると、とたんにクイズは
     おもしろくなくなります。本人は得意のようですが。

90 大自然鍾乳石の1センチ(作 吉武三和子 市民モニター)2006.3.31
     年度末、何かとあわただしい日々が続きます。しかし自然界に目をやれば、ゆっくりゆっくりものごとは
     進んでいます。静かな音楽を聴いてボーっとしているのもいいなと思うこの頃です。

89 誕生日まとめて祝う保育園(作 吉武三和子 市民モニター)2006.3.30
     保育園の誕生会では、その月に生まれた子が壇上に並んで、一人ずつ回らぬ口で自己紹介します。
     間違って「僕の名前は○○です。先生、おはようございます。」と登園時の決まり文句を言う子もいます。

88 点滴を連れてトイレの立ち話(作 吉武三和子 市民モニター)2006.3.29
     病院内の風景です。本人はそれぞれ大変なことでしょうが、客観的にはどこかユーモラス。
     人間がすることは、生まれてから死ぬまで、どこか人間ならではのユーモラスなことがつきまといます。

87 作文へ母は耳たぶまで染まる(作 吉武三和子 市民モニター)2006.3.28
     子どもの作文は率直なのが魅力です。でも、人さまには見せられない家庭内の真実を子どもに書か
     れ、それが学校で人前で読まれたりすると、親はうれしいよりいたたまれない思いです。

86 一炊の夢定年の酒を酌む(作 吉武三和子 市民モニター)2006.3.27
     3月は退職のシーズンでもあります。楽しいこと、辛いこと、長い職業人生も振り返ればあっという間
     のようでもあり、感慨深いものでしょう。これからは今までできなかったことにチャレンジしてください。

85 親ばかり本気でさわぐ娘(こ)の見合い(作 吉武三和子 市民モニター)2006.3.26
     少子化が騒がれていますが、どうも話を聞くと、急いで結婚したくない女性、結婚したくてもできない
     男性が多いようです。なかなか結婚しない娘にやきもきしながら、見守るしかない親の多いこと!

84米関税500%(パー)とは知らず食う(作 松井真理子 代表)2006.3.25
     WTOの農産物交渉が行われています。貿易の自由化の流れの中で、日本に輸入される米の関税
     は約500%、こんにゃくが約1,000%、こんにゃくいもに至っては約1,700%となっています。

83 まじないとつばで治った膝小僧(作 吉武三和子 市民モニター)2006.3.24
     最近は、子どもの少しのけがでも病院へ行ったり薬をぬったりするようです。昔は少々すりむいても、
     つばとおまじないで終わり。それでちゃんと治っていたのですから不思議です。

82 公務員職場に上下ある無礼(作 松井真理子 代表)2006.3.23
     自治体職員の異動時期です。○○部>○○部という暗黙の格差、優秀な人は配属されない職場、
     「○○に飛ばしてやった」と言う人事担当。その職場のサービスを受ける市民には失礼な話です。

81 縄文のかけらに工事宙にうく(作 吉武三和子 市民モニター)2006.3.22
     道路や建物の建設中に、遺跡発見というのはよくあることです。調査が始まると工事が当分延期に
     なってしまうため、知らなかったことにして工事続行という暴挙もままあるようです。

80 川下はごみとして待つ流し雛(作 吉武三和子 市民モニター)2006.3.21
     流し雛とは風流な行事です。水面に浮かぶ鮮やかな雛人形が、水にたゆたいながら流れていく・・・。
     しかし環境問題が重視される昨今、ごみとして引き上げる人々が川下に待機させられています。

79 語学力朝青龍が神に見え(作 松井真理子 代表)2006.3.20
     何年英語を勉強しても、発音の善し悪しどころか、なかなかうまく話せなくて嫌になります。
     それなのに、朝青龍の日本語ときたらまるで日本人。あの語学力は神技としか思えません。

78 パソコンで老いの歯止めにキーを打つ(作 吉武三和子 市民モニター)2006.3.19
     高齢者にとって、インターネットやメールができるパソコンほど便利で楽しいものはないと思うのに、
     食わず嫌いの高齢者が多いのは残念です。高齢者も、自分の殻をどんどん打ち破るべきです。

77 紋付がビデオでジャッジ大相撲(作 松井真理子 代表)2006.3.18
     今行われている国別対抗野球で、先日アメリカの不公正な審判が問題になりました。それに比べて
     日本の大相撲は、土俵上の行司のほかに狭い土俵を囲んで東西南北に4人も審判がおり、黒紋付
     の超アナログな格好なれど、ビデオも使い、合議による民主的・科学的なジャッジが行われています。

76 一筋の抜け毛も惜しい洗面所(作 吉武三和子 市民モニター)2006.3.17
     歳をとると誰しも髪が弱ってきますが、特に男性は大変です。外国製の育毛剤をふりまいたり、
     特殊スプレーをかけて増毛したように見せたり、密かな努力が行われています。

75 三寒はこたつ四温は医者通い(作 吉武三和子 市民モニター)2006.3.16
     寒さがぶり返していますが、三寒四温のことばどおり、春は確実にやってきています。高齢者の中には、
     一日中何もしないという人もいるようですが、やりたいことの多い私(高齢者)には信じられません。

74 自分だけ騒ぐ写真の老け具合(作 金 憲裕 事務局長 +松井真理子 代表)2006.3.15
     自分の写真や映像を見て、頭の毛が薄くなった、しわがある、太ったと、驚き騒ぐのは本人だけ。
     周囲はそんな自分をいつも見ていますから、いつもの自分が写っているだけのことです。

73申告書税吏に書かせる年の功(作 松井真理子 代表)2006.3.14
     クソ忙しいときに、「こんなややこしい書類、書き方わからんからあんた書いて。」と白紙の確定申告
     書類一式、封も開けず税務署に持ってくる高齢者。泣く子と年寄りには勝てぬ・・・(亡父の実話です。)

72 呆けたらし医師に総理の名を聞かれ(作 吉武三和子 市民モニター)2006.3.13
     私のことではありません。

71 顔のアザ転んだだけというけれど(作 吉武三和子 市民モニター)2006.3.12
     顔の青あざをみると、男性なら酒を飲んで転んだと思いますが、女性は気になります。家庭内の暴力
     は恥ずかしいと隠す人が多かったのですが、最近は相談件数がかなり増えているようです。

70 四書五経読めて読めないカタカナ語(作 吉武三和子 市民モニター)2006.3.11
     四書五経などといっても若い人はもうわからないかもしれません。
     せっかくの高い教養も、多国籍のカタカナ語が氾濫する今日では無力になりました。

69たばこ税だけが味方のスモーカー(作 松井真理子 代表)2006.3.10
     煙草は百害あって一利なし、とまで言われ、近年は建物の外で吸わされるなど、スモーカーにとって
     辛い環境にあります。「自分は税収に貢献している」を言い訳にする人を時々みかけます。

68税官吏私の荷など目もくれず(作 吉武三和子 市民モニター)2006.3.9
     外国旅行から戻ってきたとき、荷物検査が気になります。お酒もタバコも買ってないけれど・・とオド
     オドしていますが、悪いことをする度胸もない人間であることはひと目でわかるらしいです。

67少子化の粉ミルクにも消費税(作 吉武三和子 市民モニター)2006.3.8
     消費税を上げる議論が始まっています。少子化対策というのなら、子どもが育つのに不可欠な食料
     などには消費税をかけない配慮がほしいと思います。

66 着るものがなくて欠席する茶会(作 吉武三和子 市民モニター)2006.3.7
     着物を着る機会が本当に少なくなりました。その一方で、茶会などは中年女性の着物のファッション
     ショーのようです。本来茶道とは、虚飾のない世界だったと思いますが、現実は逆になっています。

65 ガセネタもイラク派遣は無答責(作 松井真理子 代表)2006.3.6
     偽メールなどと鬼の首をとったように騒いでいますが、そんなのちっぽけなこと。ガセネタもガセネタ、
     アメリカの巨大ガセネタでイラクへ自衛隊を派遣した政府の責任はなぜ問われないのでしょうか。

64なけなしの利子をも税金見逃さず(作 吉武三和子 市民モニター)2006.3.5
     預金利子の魅力がほとんどなくなった昨今ですが、こんな利子にも税金はかかってくるようです。
     庶民から取りたい放題とってくれるという気持ちです。

63上がる税下がる年金どう暮らす(作 吉武三和子 市民モニター)2006.3.4
     少子化が進むこれからの社会は、年金は確実に減っていくし、税はもっと負担しなければならないし、
     将来の暮らしは闇のようです。未来に希望のもてない社会では、若者がかわいそうです。

62いくつある市民は知らぬ税の数(作 吉武三和子+松井真理子)2006.3.3
     地方税だけでも住民税、固定資産税、自動車税、地方消費税、たばこ税、都市計画税など20種類
     以上あることを知っている市民は少ないでしょう。複雑すぎて思考放棄させるしくみになっています。

61 社長にも会長という肩たたき(作 吉武三和子 市民モニター)2006.3.2
     会社には、会長という微妙なポストがあることは子どもにはなかなかわからないでしょう。
     もっとも日本航空の場合は、「肩たたき」というより、はっきり「追放」という方がふさわしいですが。

60在任中増税しないもあと6月(作 松井真理子 代表)2006.3.1
     昨年の総選挙の際、小泉さんは「自分が在任中は消費税は上げない」と胸を張っていました。それは
     つまり「近いうちに消費税を上げる」ということです。案の定、その気配がただよってきています。

59祝い金出ても産めない三人目(作 吉武三和子+松井真理子)2006.2.28
     少子化の中で、三人目を産めば祝い金が出るという自治体もあります。しかし祝い金程度では子ども
     にかかる費用全体からは焼け石に水。また、3人も子がいたらとても働けないことのほうが障害です。

58少子化へせめて命名文字増やす(作 吉武三和子 市民モニター)2006.2.27
     子どもが少ないと、名づけのチャンスが少ない分、そのこり方も激しくなっているようです。
     親の熱い要望にこたえて、国もせめて人名漢字くらいは増やす傾向にあるようです。

5750人クラスになかった不登校(作 松井真理子 代表)2006.2.26
     かつて小中学校のクラスは50人もいた時代があります。狭い教室に子どもがひしめいていたのに、
     学校に来ない子どもはいませんでした。教室にゆとりができた頃、不登校が増えるのは皮肉です。

56 病名と歳を確認死亡欄(作 吉武三和子 市民モニター)2006.2.25
     死亡欄をみるとき、知らない人でも年齢と病名を確認する習性があります。年齢は平均年齢と比べて
     納得したりしなかったり、病名は心不全などと書かれていてもがんか?などと考えたりします。

55 謀略に強い与党のキャリアの差(作 松井真理子 代表)2006.2.24
     ホリエモンメール事件は、野党議員の辞職やら入院やらという騒ぎになっています。与党の対応と
     野党のひ弱さが対照的です。謀略が渦巻く世界に生きるキャリアの差がものをいうのでしょうか。

54 政治家の何が嘘やらほんとやら(作 吉武三和子 市民モニター)2006.2.23
     ホリエモンのメールが本物だとか違うとか騒いでいます。一体あのメールはどこから出てきたのか?
     政治の世界の水面下は、魑魅魍魎がうごめいているようです。

53 欠点を個性と言えるいい時代(作 吉武三和子 市民モニター)2006.2.22
     現代は本当にいい時代です。昔なら価値のものさしは一つで、まっすぐな黒髪、中肉・中背、勤勉、
     忠実、素直がよしとされました。今なら見た目も性格も、規格外のほうがかえって個性的と言われます。

52 渋滞の先頭にいた仮免(作 吉武三和子 市民モニター)2006.2.21
     事故でもないのにいやに渋滞していると思ったら、制限速度を守って走る仮免許車。
     いつの間にか、制限速度を厳守する車を迷惑に思う、スレたドライバーになっていました。

51いい人さえいればと未婚は口揃え(作 松井真理子 代表)2006.2.20
     昔の女学校では、「結婚するとき選り好みしてはいけません」と教えたそうですが、相手の選択の自由、
     個人の生き方の自由が与えられると、要求水準が上がり、男女の感覚のズレが浮き彫りになります。

50 あれほどの痛みを安産ですと言う(作 吉武三和子 市民モニター)2006.2.19
     お産の尋常ならざる痛みは、女なら誰でも(最近は誰でもではないですが)経験する通過儀礼です。
     こんな経験を経て母になって女は人間的に成長していきますが、男は何もなくて成長しないようです。

49絶滅の危惧種に入る日本人(作 吉武三和子 市民モニター)2006.2.18
     日本人は未婚の母を嫌いますので、結婚しないと子どもができません。日本の男は家事をせず、妻に
     何もかも押付けるので、働きたい女は結婚しません。こうして日本人は絶滅への道を進んでいます。

48分校へ今年一人の桜咲く(作 吉武三和子 市民モニター)2006.2.17
     過疎が進んだ地域では、学校も子どもより先生の数が多かったりします。
     ことしの春は、入学者が一人しかいなくなる学校。統廃合は目前でしょう・・・

47少子化へせめて増やそうコウノトリ(作 吉武三和子 市民モニター)2006.2.16
     コウノトリは、日本にも渡っていたのですが、今は国際的な近絶滅種に指定されているそうです。
     人間もコウノトリもいずれ絶滅するのかもしれませんが、その前に、改善できることは試してみましょう。

46 元気ならよいと望みを控えめに(作 吉武三和子 市民モニター)2006.2.15
     子どもは親の希望の星です。生まれる前から、親は賢い子、きれいな子など夢を託します。
     でも瓜のつるになすびはならぬ。元気に生まれて元気に育ってくれればそれが一番です。

45 席外し開けたかばんがチョコを待つ(作 松井真理子 代表)2006.2.14
     きょうはバレンタインデー。席にいることをかばんでさりげなく示し、しかもチョコが入れやすいように
     口を開けておくテクニックがあるそうですが、ただの一人相撲に終わる可能性もあり。

44 母だけがみつけてくれたマスゲーム(作 吉武三和子 市民モニター)2006.2.13
     オリンピックの開会式を見ていると、マスゲームもなかなかいいものです。
     一般のお客は全体しか見ないのですが、演技している中の一人だけを見ている人もいます。

43生徒やーいうちの制服ハナエモリ(作 吉武三和子 市民モニター)2006.2.12
     少子化で学校が倒産する時代になってきています。
     生徒や親の心をつかむため、あの手この手の努力が行われています。

42 人のせいにできる性格うつ知らず(作 金 憲裕 事務局長+松井真理子 代表)2006.2.11
     うつになる人をみていると、心優しく責任感が強くで内省的な人が多いように見えます。
     その半面、自分に甘く人に厳しいタイプは、うつとは無縁で生きられるようです。

41 点ほどの血を見せに来る保育園(作 吉武三和子 市民モニター)2006.2.10
     小さな子どもにとっては、ちょっとした怪我も大事件です。
     客観的には大したことではないのに、大袈裟に騒ぎ立てる人は大人にもいますが・・・
     
40 児の仕草やらせも入れて撮るビデオ(作 吉武三和子 市民モニター)2006.2.9
     子どもの姿をそのまま記録するビデオですが、いい絵にするための誘導や操作もあります。
     ある写真コンテストの審査で、「ちょっとやらせのある方がいい写真になる」という声もありました。

39 コウノトリ皇位継承待ったかけ(作 松井真理子 代表)2006.2.8
     まさに絶妙のタイミングで発表された紀子さんの御懐妊。
     男女共同参画の時代に、生まれる子が男か女かがこれほど問題になる妊娠もないでしょう。

38今は昔貧乏人の子沢山(作 松井真理子 代表)2006.2.7
     最近のベストセラー「下流社会」によると、未婚男性が急増している背景に、収入の低下があげられて
     います。「貧乏人の子沢山」は昔の話、今の貧乏人(ただし男性に限る)は結婚もできないようです。

37 バイキング欲張りすぎた自己嫌悪(作 吉武三和子 市民モニター)2006.2.6
     取り放題となると、なぜ人はこうも浅ましくなるのでしょうか。自分で皿を片付けさせ、自己嫌悪意識を
     利用して、食べ残しを減らすシステムを導入している店もあるようです。

36育休をとってスターになれるパパ(作 松井真理子 代表)2006.2.5
     男女共同参画といいますが、育児休暇をとる男性はまだまだごく少数派です。堂々と長期間仕事を
     休めるうえ、「育休をとった男性」としてちやほやされるのは、少子化時代の男性の特権でしょう。

35 流感のバトンを受ける杉花粉(作 吉武三和子 市民モニター)2006.2.4
     インフルエンザはまだはびこっているようですが、天気予報をみると早くも花粉情報が・・・
     きょうは立春。春の訪れはさまざまなかたちでやってきます。

34 Tシャツの横文字知らぬままに着る(作 吉武三和子 市民モニター)2006.2.3
     Tシャツなどの柄に横文字が書かれていることがあります。意味がわからないから平気で着ていますが、
     外国人が見ると滑稽かもしれないと、日本語が書かれたTシャツを着ている外国人を見て思います。

33出生率やさしい社会のバロメーター(作 吉武三和子+松井真理子)2006.2.2
     少子化といいますが、子どもがほしくないわけではなく、結婚や出産に二の足を踏む事情があるから
     でしょう。異常に低い出生率は、人間らしく生きられない社会のあらわれではないかと思います。

32子沢山昔十人今三人(作 吉武三和子 市民モニター)2006.2.1
     今月のテーマは「少子化」です。かつては子沢山といえば、家に子どもが8人も10人もいて、ひしめき
     あっているイメージでした。今では3人いれば多い部類になるでしょう。

31保守党が改革改革言う時代(作 松井真理子 代表)2006.1.31
     かつての保守・革新という言葉はもはや死語になったようです。改革を掲げるのは保守の側、旧革新
     側は防戦一方です。もちろん何のために何を改革するのかという問題ではありますが・・・

30 騙されて騙した国に飛ぶ卑屈(作 金 憲裕 事務局長+松井真理子 代表)2006.1.30
     アメリカからの輸入牛肉問題。小泉さんは「なぜ自分が責められるのか、悪いのはアメリカじゃないか」
     と言っていましたが、どうして悪い国に謝りに来させず、こちらから対応策協議に行くのでしょうか。

29嫁姑改革の気で一致する(作 阪井一夫 大阪府在住)2006.1.29
     阪井さんの2つ目の投稿です。嫁姑は何の改革で一致したのでしょうか?
     嫁姑関係、家庭内の女性の地位向上、夫または子どもの教育方針、家計緊縮、それとも世直し?

28改革も竜頭蛇尾の我が家計(作 阪井一夫 大阪府在住)2006.1.28
     大阪から投稿いただきました。考えてみるとダイエット、ウォーキングなど、健康のための自己改革
     もすべてこの道をたどっているようです。政府や自治体の改革は、竜頭蛇尾より羊頭狗肉?

27 嫁姑顔見ずにすむ設計図(作 吉武三和子 市民モニター)2006.1.27
     二世帯住宅というのがあります。プライバシーを守りながら交流がはかれる家などといいますが、
     要は嫁姑ができるだけ顔を合わせないように工夫した家ということのようです。

26 徘徊の未来に備え万歩計(作 吉武三和子 市民モニター)2006.1.26
     超高齢化の時代がやってきます。
     足腰を鍛えるため、中高年のウォーキングが盛んですが、元気に徘徊する人が増えたりして・・・

25 玄関を出ると直ちにカギの音(作 吉武三和子 市民モニター)2006.1.25
     防犯パトロール、監視カメラなど、防犯対策が熱心な時代です。ひとの家におじゃました時、ドアの
     穴からチェックされたり、出たらすぐ背後でカギのかかる音がするのは、いい気持ちはしません。

24 成り上がり天国地獄は紙一重(作 松井真理子 代表)2006.1.24
     ホリエモン逮捕のニュースです。つい先日まで、人の心は金で買えると豪語し、流行語だの、選挙
     だのと話題をさらっていた人が、今や国中から袋叩き。係累のない成り上がりの悲しさでしょう。

23 入試日のミスに群がる報道陣(作 松井真理子 代表)2006.1.23
     センター入試の試験監督ほど疲れるものはありません。マスコミはミスの有無が最大の関心事で、
     現場の不手際は大変な騒ぎとなり、監督をした大学の名前入りで全国ニュースになるからです。

22教育をいじりまわして無学力(作 松井真理子 代表)2006.1.22
     戦後の教育行政は、ゆとりだ、生きる力だなどと猫の目のように改革して現場を混乱させたあげく、
     子どもたちは、大学の授業がなりたたないほど学力が低下し、ニートなど生きる力も弱くなりました。

21 往年の美女をアップで撮る非情(作 吉武三和子 市民モニター)2006.1.21
     どんなに綺麗だった人も、歳をとればしわも寄ります。美人で鳴らした女優さんも、アップで撮れば
     やっぱりそれなりの年齢が露呈します。歳を重ねて内面から出る別の美しさもありますが・・・

20 あくまでも真面目な顔で泌尿器科(作 吉武三和子 市民モニター)2006.1.20
     病院というところは、人のプライバシーに堂々と踏み込むところです。
     ひとの句ですが、「プライドをズタズタにする泌尿器科」というのもありました。

19 受信料払えば人に馬鹿にされ(作 吉武三和子 市民モニター)2006.1.19
     NHKの受信料については、以前から不払い運動がありましたが、不祥事以来払わない人が激増とか。
     まじめに払っていると言うと、人から馬鹿にされる時代です。

18 生きるのに全く無駄なテレビ見る(作 吉武三和子 市民モニター)2006.1.18
     テレビのスイッチをつけるとバカバカしい番組をやっています。
     これを見ても何の役にも立たず、時間の無駄と思いつつ、つい見ている自分がいます。

17 福袋あけてがっくり投げ出され(作 吉武三和子 市民モニター)2006.1.17
     福袋は開けるときのスリルのために買うようなもの。
     金額的にはおトクでも、明らかに誰も買いそうにない店の売り残りを集めたものもあります。

16 犬かきで大河を渡る象の群(作 吉武三和子 市民モニター)2006.1.16
     また犬の話題。象の大群が河を渡るようすをテレビで見ました。
     体の大きな象たちが、みんな水の中で犬かきをしているのは、とてもユーモラスです。

15改革の後は野となれ山となれ(作 吉武三和子 市民モニター)2006.1.15
     政治家が手がける改革には、100年先を見ているとはとても思えないことが多いです。
     改革をやった後、どこかに違うところに行ってしまう首長さんもいます。

14人口増え人口密度減る新市(作 松井真理子 代表)2006.1.14
     市町村合併で、中心の市が周辺の町村を吸収する例がかなりあります。人口は増えるのですが、
     面積が巨大になっただけで、市といっても人口密度は以前より相当下がることになります。

13 お犬様白内障も糖尿も(作 吉武三和子 市民モニター)2006.1.13
     また犬の話題。昨今は犬も大切にされ、長寿になってきました。
     白内障や糖尿や認知症など、人間の老化に伴う症状が、犬にもあるようです。

12改革で変わる予感がない不幸(作 吉武三和子 市民モニター)2006.1.12
     行政改革などといわれますが、長年の経験から、どうも庶民にとって何かよくなる気がしません。
     少子化対策も何か小手先ばかりに見え、変えるべきはもっと根本的なところのように思います。

11改革の波皇居にも押し寄せる(作 吉武三和子 市民モニター)2006.1.11
     女性天皇をめぐって、大きな改革の動きが起こっています。長い伝統を今の時代に変えていいのか
     という反発もあるようですが、天皇制の維持のためには、改革が不可欠と判断されたのでしょう。

10 郊外へ芋植えに行くベンツ(作 吉武三和子 市民モニター)2006.1.10
     最近は外国車が以前より身近になってきました。一方、郊外の市民農園は都市住民には人気です。
     郊外ですので、ベンツでジャガイモやサツマイモを植えに行く都市住民もいることでしょう。

9初耳の市名が目立つ年賀状(作 松井真理子 代表)2006.1.9
     最近の大改革といえば、やはり市町村合併でしょう。「平成の大合併」というだけあって、今年の
     年賀状は、聞いたことのない新市の住所で来るものが多く、住所録の変更作業が増えました。

8変えるのは若者よそ者変わり者(作 松井真理子 代表)2006.1.8
     よく言われていることをまとめただけの句です。経済界におけるホリエモンやゴーンさんのように、
     変革の担い手は、@若者Aよそ者(外国人を含む)B変人と、相場が決まっているようにみえます。

7 選ばれて盲導犬は知らぬ恋(作 吉武三和子 市民モニター)2006.1.7
     再び犬の話題。盲導犬などの訓練される犬は、それだけの能力があるのですから、犬としては
     エリートかもしれません。しかし平凡な犬なら楽しめる恋も、盲導犬にはその機会がありません。

6 官の金もらって犬になる不安(作 吉武三和子+松井真理子)2006.1.6
     4に続いて犬の話題。NPOの中には、最近の民営化の動きの中で、委託など官からお金をもらうと、
     官に自由にものが言えなくなるという不安をもつ団体がかなりあります。大変難しい課題です。

5改革で名刺封筒ごみの山(作 松井真理子 代表)2006.1.5
     行政改革の一つに機構改革があります。課を統合したり課名を変更したりしますが、変更の手間と
     サービスの向上はつりあっているのか?以前の名刺と封筒がごみになるだけでないことを祈ります。

4 自主防犯人は見回り犬は内(作 吉武三和子+松井真理子)2006.1.4
     今年の干支にちなんで犬の話題。かつては防犯対策といえば犬を飼うことでしたが、今は青色回転灯
     など市民の自主防犯活動が活発化し、外の見回りは人間がやり、犬は家の中でぬくぬくしています。

3改革という名で仕事また増える(作 松井真理子 代表)2006.1.3
     行政改革の改革プラン作成、進行管理など職員は新たな仕事が山積みです。行政評価を数値化する
     ために、新たな書類作成も増えます。改革の内容にコスト削減といいながら、矛盾が起こっています。
 
2改革もトップ替われば負の遺産(作 松井真理子 代表)2006.1.2
     最近三重県では「負の遺産」という言葉が飛び交っています。前知事は改革派の旗手として全国に
     名を馳せましたが、最近はその問題点が指摘されることが多いようです。

1 詠み初めの柔らかすぎず堅すぎず(作 吉武三和子 市民モニター)2006.1.1
     あけましておめでとうございます。市民社会川柳は柔らかいのがポイントですが、ただ面白いだけで
     なく、社会性も必要です。SSKの永遠のテーマ「堅さと柔らかさの兼ね合い」を、ことしも追及します。